所定給付日数
所定給付日数とは、受給期間内で失業状態にある間に基本手当を受給することができる最大の日数です。
この日数は離職区分・被保険者であった期間・年齢によって決定されます。
就職困難な者に該当する場合は、離職区分とは無関係に被保険者であった期間によって決定されます。
離職時に65歳以上であった方は高年齢継続被保険者に該当し、失業給付は高年齢求職者給付金となります。
具体的な給付日数
離職区分が2D・2E・3C・4D・5Dの場合
表a
期間 | 10年未満 | 10年以上 15年未満 |
20年以上 |
- | 90日 | 120日 | 150日 |
離職区分が1A・1B・2A・2B・2C・3A・3Bの場合
表b
期間 | 1年未満 | 1年以上 5年未満 |
5年以上 10年未満 |
10年以上 20年未満 |
20年以上 |
30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | |
30歳以上 35歳未満 |
120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
35歳以上 45歳未満 |
150日 | 240日 | 270日 | ||
45歳以上 60歳未満 |
180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
60歳以上 65歳未満 |
150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
就職困難な者
被保険者で あった期間 |
1年未満 | 1年以上 |
45歳未満 | 150日 | 300日 |
45歳以上 65歳未満 |
360日 |
要領
50301 所定給付日数の決定
給付日数は、受給資格者の当該受給資格に係る離職の日における年齢、算定基礎期間、その者が就職困難な者であるかどうかによって決定されるものであり、これを所定給付日数という。
受給資格に係る離職の理由が倒産・解雇等該当する受給資格者は特定受給資格者といい、上記とは別に、受給資格者の当該受給資格に係る離職の日における年齢、算定基礎期間により所定給付日数が決定される。
また、受給資格に係る離職の日が令和7年3月31日までである50305-2 イの特定理由離職者(契約期間満了による離職であって、契約更新が状態となっていない者で、事業主の都合によって契約期間が満了した者)については、暫定的に特定受給資格者とみなして特定受給資格者と同じ日数の所定給付日数となる。
50302 算定基礎期間
算定基礎期間は、受給資格者が受給資格に係る離職の日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間(当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に被保険者であったことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であった期間を通算した期間)から次に掲げる期間を除いて算定した期間である。
当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に係る被保険者となった日の直前の被保険者でなくなった日が当該被保険者となった日前 1 年の期間内にないときは、当該直前の被保険者でなくなった日前の被保険者であった期間
当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に基本手当又は特例一時金の支給を受けたことがある者については、これらの給付の受給資格又は特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間
当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に雇用継続交流採用職員であった期間があるときは、当該雇用継続交流採用職員であった期間
当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に育児休業給付の支給を受けた期間がある場合はその期間
なお、算定に当たって各被保険者であった期間を加算する場合には、暦年、暦月及び暦日のそれぞれごとに加算し、暦月の 12 月をもって 1 年、暦日の 30 日をもって 1 月とする。
補足
①について
被保険者として雇用された期間に空白がある場合、空白が1年を超えると空白以前の期間は算定基礎期間に通算されなくなります。
極端なケースですと、A社を離職しその後B社に就職し雇用保険被保険者となったが1日で離職した場合、B社離職から1年以内にC社で被保険者となればA社での期間は通算されます。
例えば、令和3年3月31日に離職した場合、次の就職日が令和4年4月1日だとギリギリ通算されます。就職日が令和4年4月2日ですとギリギリ通算されません。
②について
離職し失業給付手続き(受給資格決定手続き)をし、失業給付(再就職手当等を含む)を1円でも受給すると、失業給付手続きにかかる離職前の被保険者として雇用された期間は通算されなくなります。
失業給付手続きをしても失業給付を1円も受給せずに就職し被保険者期間となれば、離職前の被保険者として雇用された期間は通算されます。
④について
被保険者として雇用された期間のうちで、育児休業給付金の支給を受けた期間があるときは、その期間は算定基礎期間に含まれません。
この取扱いを知らない安定所職員は多いので注意しましょう。