雇用関係・派遣・請負の違い

雇用関係

基本的に雇用関係は直接雇用が原則で、労働関係法令も直接雇用を前提として作られています。

事業主は、雇用した労働者に報酬を支払うことで、雇用した労働者からの労務の提供を受けます。

労働者に指揮命令をし、働かせ、報酬を支払い、雇用関係と指揮命令関係が一致しています。

労働者派遣事業

労働者供給契約は原則禁止されており、労働者派遣法により一定の場合(労働者が派遣元とは雇用関係で、派遣先とは指揮命令関係の場合)のみ特例的に合法化されています。

労働者派遣とは、自己の雇用する労働者を他人の指揮命令を受けて当該他人のために労働に従事させることです。

職業安定法4条

労働者供給とは、供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させることをいい、労働者派遣法に規定されている労働者派遣を含まないものとする

労働者派遣法2条

自己の雇用する労働者を当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて当該他人のために雇用させることを約してするものを含まない

請負

請負とは、仕事の完成に対して報酬を支払うことです。

仕事を請け負った会社が仕事そのものとその仕事に従事する労働者などについて全責任を負うことになります。

民法632条「請負」

請負は当事者の一方がある仕事を完成させることを約し、相手方がその仕事の結果に対してこれに報酬を与えることにより、その効力が生ずる

請負と労働者派遣事業の違い

請負

派遣

請負は発注者と請負業者の労働者との間の関係がありません。

派遣の様に労働者への指揮命令は発生しません。

派遣ではなく請負と判断される基準

労働省告示37号

請負業者に労務管理上の独立性があるか

業務遂行方法の管理を行っているか

労働時間の管理を行っているか

服務規律の決定・管理を行っているか

要員の配置決定・変更を行っているか

請負業者に業務遂行上の独立性があるか

資金の調達・支弁を行っているか

法律に規定された責任を負っているか

単なる労働力の提供ではないか(機械、設備、機材、資材の調達、自らの企画、自己の有する技術・技能により実施)

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